預かりねこ 「小梅」 逃走4回 -- 中編2013/10/09 20:46

押入れの棚で怒る小梅、窓のカーテンの裏がお気に入り
「小梅」 は、もう逃走しないだろう … なんて淡い期待はすぐ消えた。

東山公園の方から風がよく吹いてくるから、サッシを開けていると
部屋の中を風が通り、熱帯夜でもエアコンをつけたことはない。
この風通しのサッシの隙間付近で、ミール や みくたちがよく寝ている。
出かけるときも、ねこたちのために、風が通るくらいにサッシを開けているが
「小梅」 を捕獲できてから、5cm くらいにして、ストッパーをかけた。
この隙間なら、子ねこでさえ出て行かないことを確認した。
しかし、翌朝、また「小梅」がいなかった。

どうやって、5cm の隙間から出て行ったのか?
そのときの気分は、「また、小梅のヤツっ。出て行きおったな」

ベランダに捕獲器を設置し、和室に入れるようサッシを大きく開けて
和室からは他の部屋にいけないように、戸を風が通るくらいの隙間が
できる程度にして閉めておいた。

「小梅」 は、ベランダ伝いに探検することを覚えてしまったから
きっと、どこかの部屋のベランダにいき、日陰で涼んでいるはず。
運動神経の良さは分かっているから、落下の心配はしなかった。
ただ、もう捕獲器には入らないだろうな・・・と、なんとなく思っていた。

帰宅して、捕獲器をまず見ると、空っぽ。餌も食べていない。
ベランダに捕獲器を置くのをやめて、和室に設置しようと
あれこれひっぱったり、動かしたりしていると、和室の押入れで
トタっというような音がして、中を見ると、タオルの箱が落ちていた。
「???」 と思って、押入れの中の棚を見ると、そこに小梅が
寝ているのが分かった。後ろ足が伸びてでていた。
小梅は目が覚めたらしく、カッハーと威嚇してきた。

どうやら、私が外出している間に帰ってきて、和室の押入れに入り
爆睡していたらしい。可笑しくて可笑しくて、機関銃のように
威嚇されながら、大笑いしていた。

そして、さらに、サッシを 2cm くらいの隙間になるようにストッパーをかけた。



2度目の逃走とご帰還のあと、1日は無事に過ぎた。
そして、また、「小梅ーーー。どこいった」 となったのだ。

サッシの隙間は絶対に無理だし・・と、窓をまじまじと見ると
小窓が開いていた。まあ、確かに、小梅の頭がゆうに通るくらいに。
でも、170cm はある高さの窓についている小窓。
ここまでジャンプして出て行けるのだろうか?
半信半疑だったが、確かに、小梅の姿は消えていたのだ。

和室の中に捕獲器を設置し、段ボールで囲み、餌皿で誘導できるようにした。
和室に入るサッシを開けて、和室から他の部屋にいく戸は閉めた。
また世界陸上を見ていると、ベランダに気配があり、サッシから
和室を覗く小梅の姿を、ドアを少しだけ開けて、確認した。
小梅は入ってくるのだが、誘導皿の餌だけ食べて、また出て行く。
捕獲器を確認してみると、トラップを踏まないようにして、
奥の餌も食べてあった。舌をまいた。
ここまで、トラップを避けるねこは初めてだった。

もうこうなったら、和室全体を捕獲器と考えるしかない と思った。
① とにかく小梅が和室にはいって、油断するまでほおっておく
② 和室に入っていたら、隣のねこ部屋からベランダに出て、
 和室のサッシを閉める

小梅はいつ入ってくるのかまったく分からないから、とにかくお風呂に入った。
小梅は、この部屋をどう考えているのだろうか?
とにかく帰ってくるのだから、まあ嫌ってはいないのだろう。
なんてことを考えながら、お風呂から出て、パジャマになり
静かに静かに、そおっと、そおおおおっと、ねこ部屋に行き、
ベランダを小走りして、小梅が和室にいるかどうかどっちでもいいから
サッシを閉めた。

そして、ねこ部屋に戻って、和室を覗くと、「小梅のヤツ」 がいた。
どうやら、閉じ込められたことが分かったらしく、ジャンプして
和室の壁を走り、押入れに飛び込み、私が戸を開けると
走り出て、ねこ部屋に逃げ込んでいった。

ふふん、負けるわけにはいかないのよ と、ねこ部屋に叫んでやった。

やったやった・・と、ほっとして、その日はよく眠れた。
そして、翌朝、4回目の逃走をされたのだ。

「あれ、また小梅のヤツ、いない?」と思って、和室のカーテンを引いて
何気なく窓を見て、ほんとうに血の気が引いた。
昨夜の、和室で捕獲に有頂天になり、サッシの小窓を閉めておくのを
忘れていたのだった。
ここしか逃げられるところはない。
あーー、私はなんてまぬけなんだろう・・・と、心底嫌気がさした。



=ねこ会= (10/14)



私たち 「天白トラブルゼロ!?」 は、公益財団法人どうぶつ基金(佐上邦久理事長)が主催する「さくらねこ不妊手術事業」の協働ボランティアです。
今回20匹以上(名古屋市緑区・昭和区・千種区・天白区)のさくらねこ不妊手術事業を行うにあたり、公益財団法人どうぶつ基金から9頭の不妊去勢手術費全額を負担していただきます。
公益財団法人どうぶつ基金に寄付をしていただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

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