猫の殺処分の内訳-- 引取り数/負傷猫の収容数 ― 2016/12/29 23:19
環境省がホームページで公開している、「犬・猫の引取り数及び負傷動物等の収容状況 (都道府県・指定都市・中核市)」 に、犬・猫の殺処分数の内訳が詳しくでている。
「環境省」 統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」
「犬・猫の引取り数及び負傷動物等の収容状況 (都道府県・指定都市・中核市)」
-- 平成27年度
自治体名 | 猫の引取り数 合計 | 猫の処分数 (幼齢個体数) | |||
---|---|---|---|---|---|
成熟個体 | 幼齢個体 | 返還数 | 譲渡数 | 殺処分数 | |
愛知県 | 532 | 514 | 14 (0) | 383 (20) | 649 (448) |
名古屋市 | 172 | 1188 | 0 (0) | 654 (572) | 709 (625) |
豊橋市 | 11 | 216 | 0 (0) | 88 (84) | 139 (130) |
豊田市 | 345 | 42 | 1 (0) | 187 (35) | 199 (7) |
岡崎市 | 40 | 298 | 0 (0) | 127 (113) | 214 (185) |
愛知県合計 | 1100 | 2258 | 15 (0) | 1439 (824) | 1910 (1395) |
自治体名 | 収容数 | 負傷猫の処分 (幼齢個体数) | ||
---|---|---|---|---|
返還数 | 譲渡数 | 殺処分数 | ||
愛知県 | 322 | 5 (0) | 3 (0) | 314 (29) |
名古屋市 | 179 | 3 (1) | 17 (11) | 164 (57) |
豊橋市 | 14 | 0 (0) | 0 (0) | 14 (4) |
豊田市 | 208 | 1 (0) | 51 (39) | 156 (59) |
岡崎市 | 44 | 2 (0) | 7 (2) | 35 (12) |
愛知県合計 | 767 | 11 (1) | 78 (52) | 683 (161) |
この表の 「愛知県」 というのは、名古屋市、豊橋市、豊田市、岡崎市 以外の市町村のこと
そのエリアの管轄を 「愛知県動物保護管理センター」 が行っており、その内訳は下記のとおり
本 所 … 瀬戸市、碧南市、刈谷市、安城市、西尾市、知立市、尾張旭市、高浜市、豊明市、日進市、みよし市、長久手市、東郷町、幸田町
尾張支所 … 一宮市、春日井市、津島市、犬山市、江南市、小牧市、稲沢市、岩倉市、愛西市、清須市、北名古屋市、弥富市、あま市、豊山町、大口町、扶桑町、大治町、蟹江町、飛島村
知多支所 … 半田市、常滑市、東海市、大府市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町
東三河支所… 豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町、豊根村
犬も猫も、「引取り数」 が、殺処分数に直結する・・・と、環境省は示したいらしい。
かつ、負傷動物を収容し、その後に死んだ頭数を、引取りの犬や猫の殺処分数とはっきり分けて示したいのだ。
負傷して持ち込まれたり、連絡があって収容した、犬や猫が死んで処分となるのは、飼い主による明確な持ち込みとは異なるから。
この引取り数は、飼い主の持ち込み (有料)、所有者不明の引取りに分かれている。
つまり、飼い主からの持ち込みは、処分目的というか、殺処分されることを前提として、それを容認して、持ち込まれる頭数。
持ち込まれた段階で、ほぼ殺処分を意味する。
名古屋愛護センターによると、業者からの持ち込みは、断っているらしい。
これを信用するかどうかは、個人の意識の問題だから、ここではスルー。
所有者不明の猫の引取り数については、これまで、自活不能猫 などと称されていた、幼齢個体がその8割以上を占める。
庭で産み落とされていた・・・、公園等で段ボールに入っていた・・・、動物病院の前に捨てられていた・・・、etc.
この、所有者不明の持ち込みの猫の、幼齢個数を減らすことが、TNR の最大の目的であり、必ずその効果がでるものと考えている。
というより、TNR 以外に、幼齢個数の持ち込み数を減らす手段はない。
名古屋市の動物行政の職員は、いい加減、このことを理解してほしい。
いや、たぶん、理解はできている。認めないだけ。
ちなみに、名古屋市の 「猫の殺処分数」 の 譲渡数 654匹、その中の幼齢個体は 572匹
まだ、名古屋市健康福祉局の職員の怠慢のため、平成27年度の
実績数の公開がないが、572匹の約40% を、譲渡ボランティアが担っているはず。
でも、この表や、環境省の公開資料を見てもはっきりと分かるように、
国にたいして、譲渡ボランティアがどれほど担っていての、譲渡数なのかは、どこにも明記されていない。
名古屋愛護センターの職員は、譲渡ボランティアの苦労を労う言葉をかけるだろう。
しかし、譲渡ボランティアによる譲渡実績は、すべて、名古屋愛護センターの実績として、環境省へ報告されている。
名古屋愛護センターは、「そのようなことは、他の自治体もやっている」 と言うだろう。
しかし、他の自治体のなかには、そこの愛護センター内で、愛護センターの犬や猫だけではなく、一般参加者を含めての、譲渡会を開催していく動きがでてきている。
自分たちに都合のいい情報のみに固執せず、名古屋愛護センターは
譲渡ボランティアのために、または、自分の飼い犬や飼い猫を手放すことを
余儀なくされる市民のために、センター内での譲渡会開催を本気で考えてほしい。
「犬の殺処分を減らすために、寄附をしてください」
と、広報なごや (No. 825) で、訴えるまえに、企画することは多々あるはず。
そして、「負傷動物の引取り」 の、猫の頭数表を見ると、
名古屋愛護センターでは、収容した 179 匹のうち、164匹は、そのまま死んだか、治癒することなく殺処分されている。
事故に遭い、または、虐待や餓死寸前などで、持ち込まれる猫は、
愛護センターでは、治癒されない。
そのような技能のある獣医師はいないから。
でも、愛護センターに持ち込むことしかできない市民も大勢いるだろう。
持ち込まれ、収容された負傷猫に、耳カットがある場合、
その猫が発見された場所から、基本的には管轄の保健所に連絡が入る。
2015年には、天白区の八事駅付近 (町名は伏せる) から収容された、グレーの猫に耳カットがあるから・・と、天白保健所から電話があった。
愛護センターから、そのグレーの猫の発見場所の連絡があり、
そのエリアの TNR の報告書を出していたから、私に連絡をくれた。
グレーの TNR 猫は2匹いたが、幸いなことに、収容された猫とは一致しなかった。
餌やりさんが確認して、判明している。
ちゃんと飼育管理されていることが分かり、ほっとした。
そのエリアには、他にも TNR している人がいるから、そのことを保健所に伝えておいた。
でも、やはり、収容された猫とは一致せず、生存を確認できたらしい。
愛護センターに収容されたグレーの猫は、誰がTNR したのかは不明のまま、息絶えたが、
この点だけは、愛護センターの姿勢を認めている。
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