乗りかかった船の TNR -- 12014/05/06 14:13

またブログ更新をさぼっていたら、やる気にさせてくれるコメントがきた。

猫除けのバリアー、効果ありという方は、私の周りでは2件
今のところ効果なし という方は、私の周りでは0件
何度も書いてきましたが、猫は野生動物ではなく、愛護動物。
街は野生の王国ではなく、住宅密集地。そこでの犬や猫については
環境省が指針を出している。
住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン

捕獲器を猫や犬の殺処分目的で使うことは違法
つまり、端から非合法
ねこだすけ/キャッツプロテクションケージについて



ブログは私の超個人的な事柄を忘備録を兼ねて書いている。
でも、活動の土台としては、「天白トラブルゼロ!?」として、
ホームページで、活動報告や =ねこ会=告知などの情報を発信している。
そのホームページを検索で見つけてくれた方から、TNR 相談があった。(2014年4月9日)

天白消防署の近くに、1年ほど前に引っ越してきた女性。
飼い犬の散歩をしていて、付近の公園に猫が集まっていることに気づく。
その猫たちに餌を与えている人がいること、付近の電柱には
「餌やりについて」 という啓発的な貼り紙がされている。
(後日確認したが、餌やりやめろ というものではなく
 餌やりとその責任を問いかけるものだった)

散歩のたびに、猫が4匹~6匹、雨の日も冬になっても
餌を待っていることが分かり、それまで猫を飼育したことはないが
そのままではどうなっていくのか、がぜん、心配になった。
去年の秋ごろには、側溝で子猫を育てている親子猫も見たとのこと。

餌ヤリの状況について尋ねてみた。

餌はビニール袋に入れられたものが、公園の植え込みに置かれ、
そのビニール袋はあとから、片付けられているらしい。
猫に呼びかけをしながら周辺で奇行のような行為をしている男性がいたこと、
車を乗りつけて植え込みを覗きこむ女性を見かけたこと
自分で TNR できるかどうかは見当もつかないが
妊娠しているような猫もいるため、心配でしかたがない。
費用の負担はする という返信があった。

最初の私の返信メールは、そっけなく書いたから、この女性は
少しあきらめかけたような文章で、保健所に相談してみるとあった。
でも、2度目の返信内容を読み、協力することを決めた。



まず、天白保健所に連絡をいれてほしい とお願いした。
・TNR したいこと
・そのエリアに、「なごやかキャットサポーター」 がいないか
・猫に関する苦情や相談がこれまでにでているか

そして、餌やりについての電信柱の張り紙の下に
「手術したいと思います、協力ください」」というメッセージを張り返す。

ビニール袋の下には、TNR の説得をする手紙を置く ことを提案した。
具体的には、「天白トラブルゼロ!?」 HP の、 私たちの提案
というページの下の 「外で暮らす野良猫たちの世話をしている方々へ」
というタイトルで書いている文章部分を印刷し、
余白に私の連絡先を書いてもらうことにした。

その相談者の女性-Hさん は、すぐにすべてやってくれた。

もしも、なごやキャットサポーター がいれば、事は早く進むだろうと期待したが、
そのエリアにはいなかった。

それから、保健所にはそのエリアからの苦情はきていなかった。
TNR を進めるにあたり、何か困ったことがあれば連絡ください との対応だったという。

電信柱には、「手術を行います」 という宣言メモを張り、
ビニール袋に置かれた手紙は、読まれたはず とのこと

TNR については、GO になり、ねこトイレ問題が起こりそうだったが
公園の植え込みか、または付近の草むらでしているだろうと思われ
「まずは TNR。妊娠猫ターゲット」 で合意できた。



4/17、24 に2匹ずつ予約をとってあるから、まずは4匹目標。
4/16、19時ごろ、その公園に行くと、H-san はすでに待っていてくれて
公園の4隅の一角にあたる植え込みに、猫が4匹ほど集まっていた。
ちなみに、4/15 の夜、ビニール袋の下に、
「16日、捕獲しますので、餌ぬきしてください」 との手紙を置いてある。
その日、植え込みにはビニール袋はなかった。
姿を見せない、連絡もこない餌ヤリ者は、餌抜きには協力してくれるらしい。

辺りは暗くなり、妊娠猫らしいのが、アメリカンショートヘアmix ぽいことが分かったが
4匹と思った猫はしだいに数が増え、確認困難になっていった。
しかし、空腹の猫たちは、30分くらいで、2匹を捕獲できた。

H-san から費用を預かり、18日にリターンすることを確認し、
帰宅すると、「公園を見に行ったら、もう餌がありました」
というメールが来ていた。
「どこかで見ている」 と確信し、私たちは、すぐそばの高層マンションでいないか・・と
疑いを持ち始めた。

17日に、しっぽ動物病院に行くと、H-san から電話がきていて
「レボリューションと3種ワクチンを打ってほしいそうです」
と、病院のスタッフさんから言われた。

H-san は出勤してから、猫にくわしい社員さんに相談したのかもしれない。
おかけで、この公園で捕獲する猫にはすべて、レボとワクチン接種を
していくことができた。

つづく



「猫の里親譲渡会」 開催のお知らせ



私たち 「天白トラブルゼロ!?」 は、公益財団法人どうぶつ基金(佐上邦久理事長)が主催する「さくらねこ不妊手術事業」の協働ボランティアです。
平成25年度は、20匹以上(名古屋市緑区・昭和区・千種区・天白区)のさくらねこ不妊手術事業を行うにあたり、公益財団法人どうぶつ基金から9頭の不妊去勢手術費全額を負担していただきました。
公益財団法人どうぶつ基金に寄付をしていただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

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乗りかかった船の TNR -- 22014/05/07 12:26

TNR 6匹 (上段がメス、下がオス)
相談者の H-san は、3月の初旬、名古屋市内で活動しているという
ブログに、TNR 相談のコメントを書き込み、自分のメールアドレスも
書いて、返信を待っていた という。
しかし、何の返信もなく、再び検索しまくって、「天白トラブルゼロ!?」の
ホームページを見つけてくれて、メール相談をくれた。
その間に、1カ月以上経過している。
3月初旬に対応していれば、もっと早くTNR に取り掛かることができたはず。



4/16 19時ごろより、2匹捕獲
4/17 2匹手術 (レボ+3種ワクチン) オスとメス (妊娠なし)
4/18 20時頃、リターン 、その後もビニール袋フードあり

4/23 18時半ごろから、捕獲開始。ビニール餌袋なし。
側溝に入れた捕獲器に、サビとアメショー のmix (背中とお腹の模様がアメショー柄) ぽい猫が入った。
H-san によると、昨年見かけた親子猫 (母とちび3匹) の親に似ているとのこと
次に、植え込みに設置しておいた捕獲器に、りっぱな体格のアメショーが入っていた。
H-san によると、妊娠疑惑の猫もアメショーmix
でも、小さな顔で体も小さめの仔だったから、
「いったい、このオスはどこから来た?」 と謎が増えていった。

4/24 2匹手術 (レボ+3種ワクチン) オスとメス (妊娠なし)
サビmix が母猫だったら、妊娠しているはずだから
この仔もちび猫が成長した猫だと判断した。
まだ、母猫がどの仔なのか分からず、あせってくる。
しかも、アメショーのオスは、去勢済みだった。
飼い猫が、ちょっと出てきました というようなことらしく
25日のリターンのときは、公園の中で放したのに
他の猫のときとは別の方向へ走り去った。
その後、この体格の良い、アメショーのオスは現れていない。

25日のリターンのとき、もう一度側溝に捕獲器を設置してみた。
すると、キジトラが入ったため、メスの可能性もあるから
翌日、しっぽさんのキャンセル待ちをすることにした。

キャンセルが出ない場合に備えて、捕獲したキジトラを
2段ケージに移しておいたが、26日、運よくキャンセル発生。
ところが、ケージからキャリーに移すために、ネットをかけようとして
ケージ脱走され、部屋の中で大捕物になった。
けっして攻撃はしてこないが、敏捷で、「オスか」 と思っていた。

4/26 キジトラ 堕胎手術 (レボと3種ワクチン)
初期の妊娠猫で、写真を比較すると、幼さが消えている。
どうやらこの仔が、母猫らしいと判断した。

同日、キジトラをリターンさせると、公園周辺からは離れず
フードが出るのをまっているような感じだった。

H-san もやってきてくれたから、妊娠疑惑の猫を待ったが
この日は姿を見せず、そのかわり、またもや新顔のキジトラが
植え込みの中にいて、あまり逃げず、捕獲器に入った。

この6匹めのキジトラは、しっぽさんの予約を取れず、
別の病院で去勢手術 (3種ワクチンと マイフリーガード)
「メスで妊娠しているかもしれません」 と言って預けたのに
とても元気な男の子だった。
この病院は当日迎えのため、4/28 の夜は、雨のため車中泊させて
29日の夜、リターンさせた。
捕獲器から元気に走り去るのを、H-san も確認し、
その走りっぷりにびっくりしていた。

GW に入ると、しっぽさんのキャンセルも出そうだから、
H-san に捕獲器を預けて、妊娠アメショー を狙ってもらうことにした。
この日から、H-san は歩いて1分くらいの公園に何度もいっては
アメショーmix がいるたびに捕獲器を仕掛けるも
そばまで餌を食べにくるのに、けっして入らない状態が続いた。

5/4 の夜、「また新顔のキジトラぽいのがきて、捕獲器に入ったのに
踏み板の前から首を伸ばしてフードを食べて逃げます」 とのこと。
あー、食い逃げされた とメール交換していたら、
「捕獲器の網目から小枝を入れて、捕まえました」 とのこと。

近寄っても逃げずに、捕獲器の中で追加フードを食べたらしい。
その日の、22時半ごろ、迎えに行くと、捕獲された猫は
どうみても、アビシニアンの血筋。

「また、飼い猫が出てきちゃったかもしれませんね」 と話しながら
翌日は月曜だから、しっぽんさんもその日に迎えに行くことになる。
それで、迎えと支払を H-san にお願いできることになった。

H-san は自分で初めて捕まえた仔でもあり、なにかしら愛情を感じていて
術後の保護をしてみる と言ってくれた。

こうして、7匹めのアビシニアンmix は、不妊手術、レボ、3種ワクチン、
爪切りと耳洗浄をしてもらい、薬入りフードも食べて、威嚇もしなくなった。
穏やかな顔つきになり、里親さん探しに切り替えることにした。
今、このアビシニアンmix は、H-san に 「アン」 という仮の名前を
つけてもらって、私の家の二段ケージで、家猫訓練を始めている。

5/7、再び、妊娠疑惑のアメショーを狙う。
これまで、何度も GW にうかうかしていたら産んでいた ということに
なっているから、今回はあきらめない。
しかし、H-san によると、スリムになっている・・らしい。

「7匹も TNR してきたけれど、費用は大丈夫ですか」 と、ずっと気になっていたことを聞いてみた。
すると、「もう、乗りかかった船だから、やります」 と、きっぱり応えてくれた。

つづく



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乗りかかった船の TNR -- 餌やり者との遭遇2014/05/08 22:29

4/18、リターンのために公園に行くと、ビニール袋の餌があり
猫たちが複数集まりそれを食べていた。
ビニール袋は2コで、よく見ると、1袋は口をしばったままで
猫たちは残りの1袋の餌を食べているのが分かった。

H-san も気がついていて、どうやらビニール袋のまま、口も開けずに
増えこみに放っていくらしい。
それを猫たちがてんでに噛み切って、中の餌を食べているらしい。
餌の内容を見ると、3~4cm に切られた竹輪、ちぎったパン、
サケフレーク、そしてその日だけだったが、焼き魚。
たぶん、サバでしかも皮の部分が焦げていた。

そして、どのように時間を見計らっているのかは不明だけど
食べ終わったビニール袋の回収にもきているらしい。
わざわざサバを焼いてあげていて、しかも焦がしているから
きっと男性だろうと思った。

ビニール袋がいつごろ植え込みに投げられるのか、不明のまま
TNR を続けていた、ある日 --- たぶん、4/29 のこと。
キジトラのオスをリターンして、それで6匹目の TNR になったが
狙いの妊娠疑惑のアメショーmix を捕獲するため少し公園の周りを歩いていた。
まだビニール餌袋はいつもの場所に置かれてはいなくて
猫も TNR 済みの仔が1、2匹いるだけだったとき、軽自動車が止まり
それまで姿を見せずにいた、アメショーmix が餌をねだる鳴き声をして
その車に近づいた。すると、窓が開き、ビニール袋が投げられるのが分かった。

走った。走って車に近づき、発信しかけるその窓をたたいた。
運転手は初老の男性。「逃げられるか」 と疑う私の前で、
車のウインドーが下がった。

「あの、猫が増えないように手術して、ここに戻しています。
 猫の餌ですが、こんなに手のこんだ餌を用意されなくても大丈夫です。
 手術の済んだ猫が増えていますから、キャットフードをあげてもらえますか」

その日は、コンビニサラダのたっぷりサイズのプラ容器に水を入れて
植え込みのところに置いたばかりだったから
「いっしょに、猫を捕まえている人もフードを置いたり掃除したり
 こうやって水も置いてくれてます。
 申し訳ありませんが、猫専用のご飯にしてもらえますか」

その人は、「ああ、そうだね・・・」 と、静かに答え、分かったというように
うなづいて、再び車を走らせて去った。

ちょうど H-san もやってきたから、その出来事を話して、
「明日から何か変わるかな~」 と、淡い期待をもっていた。

4/30、雨。5/1 には止んだものの、H-san が公園に行くと
ビニール餌袋は置いてなかったとのこと。
しかし、それから毎晩、H-san はアメショーmix の捕獲に通っていて
5/3 ごろ、その男性が、竹輪を5本持ってきて、手渡されたという。
とくに今後の話をしなかったらしいが、
「たぶん、キャットフードというものがあることを知らないのでしょう」
と、H-san は推理していた。
それで、後日、ホームセンターで買ったバーゲン品のカリカリフードを
「もしもあのおじさんに会えたら渡して」 と、H-san に預けた。



アメショーmix は、H-san のそばまでくるのに、捕獲器を無視する
という空しい失敗が続き、5/4 には、トラップを踏まずに餌を食べる猫を
トラップワイヤーの隙間から小枝を入れて、踏み板を押す という技で
アビシニアンmix を捕獲した。

そのアピシニアンmix を受け取りにいったとき、
「ネットでいろいろ調べて、捕獲器に入らない猫は、網かな と思うのです」
という、H-san に、捕獲袋の事を説明し、その時は、別の相談者に
それを貸していたから、車に積んでいた、子猫保護用の網を見せた。
「ふーーん、この取ってがもっと長くて、網の部分も長いのがいいですね」
と、H-san はいろいろ想像したらしく、5/7 には、本当に
2種類の網を利用した、捕獲袋を作ります というメールがきた。

5/8 には、2匹の手術予約を取ってある。
5/7、19時ごろ公園に行くと、H-san さんが 「アメショーいます」
と、小声でいいながら、家に捕獲袋を取りに走っていった。
めずらしく、アメショーmix の妊娠疑惑 (すでに出産疑惑) の猫だけが
公園の植え込みにきていて、静かにお座りしていたのだ。

側溝にも2台目の捕獲器を設置してみたが、そばに寄るだけで
入ろうとするそぶりも見せない。
植え込みには、ビニール袋はなく、その近くでアメショーmix は
じっとうずくまっている。

H-san が作った捕獲袋を見たとき、「これならいけるかもしれない」 と思った。
頑丈な取ってで、網の部分も長く、丈夫な素材でできていた。

そんなとき、見覚えのある軽自動車がとまり、中からあのおじさんが
降りてきた。手にはプラの焼きそばなどが入っている容器を持っていて
その中には、キャットフード (缶詰の中身) がたっぷり入っていた。
「実は今、ずっと捕まえられなかった猫を狙っているところです。
 この餌は預かります。猫を捕獲できたら、ここに置きますね。
 あの、渡したいフードがあるのでちょっと待ってください」

おじさんは 「一度餌をやり始めたから、最後まで続けます」 と、
小さいけれど、はっきりした声で話してくれた。
H-san がきたから、「おじさんきました。ドライフードお願いします」

こうして、そのおじさんに、2.5kg/300円 というバーゲンドライフードを渡し
「これを混ぜてください。お腹で膨らんで、満腹が持ちます」
おじさんは、今後の餌やりを約束して帰っていった。

これで、植え込みのビニール餌袋投げ入れは改善できた。
しかし、もっとひどい、餌の投げ込みがあるのだ。
それは、猫たちが隠れている植え込みの奥のほうに
魚やらなにやらが放り込まれていて、腐ってしまうこと。
これはもう、その植え込みの枝に 「注意メモ」 をつるすしかないかな・・と
思っていた。



妊娠→出産疑惑のアメショーmix は、いっこうに捕獲器に入らない。
私は、H-san さんの捕獲袋に対する先入観のなさや
(1回失敗すると二度と近寄らないから一発勝負)
捕獲器のトラップを踏まない猫への対応や、
このところ毎晩、アメショーmix と顔を合わせていることを考えると
「もう、その捕獲袋を使うしかない」 と思った。

それで、H-san に捕獲袋の動かし方を説明し、
5/4 に、私自身、捕獲袋でうかつな失敗をしたばかりだったから
変なプレッシャーを感じないように、「ダメでもまた何とかなるから」と
ウソともホントともつかないことを話し、
網の部分に、またたびの粉を振りかけて、側溝のほうに離れて見守った。
辺りは暗くなり、H-san の網のそばにアメショーmix がいることだけは
かろうじて見えた。

「あーーっ、はいったーー」 という、H-san さんの叫び声。
走りよると、網の先のほうまで、猫が逃げ込んでいて、
「すごいっっっ、ばっちり」 の見事な捕獲ができていた。

いつも、猫が入った捕獲器に被せる、分厚い毛布を掛けると
アメショーmix はすぐおとなしくなった。
しかし、今日はケージを持ってきていない。
この網に入れたまま、捕獲器に移すしかない。

2種類の網をつないだ紐をほどけばいいのだけど
その部分が柄から遠くて、ほどいてしまうと長さが足りない。

「はさみをとってきます」 と、家に走り出す H-san。
植え込みのところで、毛布を被せて待つ私。

すると、白いステップワゴン車のようなのが止まり、女性が窓から声をかけてきた。
「どうかされましたか?」
「あの、この公園で増えていく猫を捕まえて手術しています。
 今やっと、猫を捕まえたところなんです」
「あー、そうなんです。ここ、猫が増えてます。
 うちの庭にも子猫がやってきて・・・、しょうがないから保護して、
 今は3匹です。みな、去勢しました」

その女性も私も、もう少し話をしたかったのだけど、
宅配の車が後ろに来てしまい、情報交換は中断された。

ひょっとすると、去勢済みだった、アメショーのオスは、この人の?
という疑問というか、そうであってほしいという思いが残っている。

H-san がハサミで、その日時間をかけて作ったはずの網を切り取った。
そして捕獲器を縦にして、中の餌をいれたタッパーを出してから
網に入ったままの猫を入れた。
お互いまだ興奮状態で、懐中電灯で猫を確かめる手が震えた。

「耳カットなし。アメショーmix まちがいなし」
捕獲器を斜めにしてみたが、お腹がどうなっているのか見ることはできない。
出産して授乳していれば、パンパンに腫れているはずだが、分からなかった。

ステップワゴンの女性の事を話すと、H-san は
「やっぱ、ここの公園、増えてるんですね。
 あー、手術してよかった」 と、つくづく安堵した様子だった。

捕獲器から取り出した、タッパーには、おじさんから預かった餌を入れて
植え込みに置いて、私たちは別れた。

帰宅してしばらくして、H-san からメールがきた。(21時過ぎ)
「あのタッパーを回収にいったら、新しい餌がたくさん入ってました。
 だから回収できず。嬉しい限りです」

猫に餌を与えることに、いろいろな意見をいいたいのは分かる。
でも、このときの高揚感は、経験をした人にしかわからないだろう。
なぜ、H-san はうれしかったのか?
彼女はその日、久々に仕事が休みで、公園のフン取り掃除もしていた。
植え込みの奥に放り込まれた餌が腐っているのも見ている。
それらも取り除いてきた。
おそらく、餌やり者は二人。お互いに未知のはず。
そして、謎の二人目がタッパーに餌を足してくれたのだと思う。

このまま、餌ヤリ状況が改善していくのを期待したい。

5/8、捕獲した2匹 (2匹めは家の近所の資材置き場) を
しっほ動物病院に預けた。
アメショーmix がもしも、出産間もない という診断だったら
明日、リターンさせる。
おそらく、側溝の暗闇の中、子猫を産んでいるのだ。
そこへ、母猫を帰してあげたい。

でも、堕胎手術になっていたら、そのままアメショーmix は、
私の家で術後保護し、アビシニアンmix とともに
家猫訓練を始めることになっている。
明日、迎えに行けば、事の真相が分かる。



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乗りかかった船のTNR -- 休息2014/05/12 23:01

アメショーmix は穏やか、アビmix は気が強い
5/9 相談者がお手製の網で保護に成功した、アメショーmix と
2年かけて捕獲できた、大柄なオス (資材置き場) の
術後の迎えにしっぽ動物病院へ行った。

資材置き場のオス猫は、そのままリターンできる。
近所の美容室でも餌をもらっているし、その大柄な太り方から
他にも複数の餌場をもっている猫だと思っている。

網で捕獲できたアメショーmix は、出産直後という診断だったら
リターンさせることにしているが、あれだけ公園で餌待ちしていた猫が
子猫を産んで育てているとは考えにくかった。

産んでいなければ、そのまま術後保護して、里親探し。
産んでいたらもとの公園+側溝生活。
保護する決心がついている猫をリターンさせるのは
妙に決意が鈍る ということがよく分かった。

いつもはすぐ受付に行くのだけど、ちょっと決心がつかず
駐車場で、ドリンクを飲んで休憩した。
公園の猫たちは、おそらく10匹。メスを5匹手術できたことになり
残りは、2匹~3匹のオスのはず。
猫たちが捕獲器を見慣れてしまったため、一度捕獲を中断することを相談者と決めている。

アメショーmix は、発情しているものの妊娠はしていなかった。
レボリューション、3種ワクチン、爪切り、耳洗浄
外の猫を術後保護に切り替えるときの、4点セット。

5/5 のアビシニアンmix のときも、このアメショーmix のときも
驚くほど、スムーズにケージへ移動してくれた。
アビシニアンmix には 「アン」、アメショーmix には 「まい」、
という仮の名前を、相談者 (実際に捕まえてくれたから) が
つけてくれて、2匹とも術後生活スタート。

「まい」 は、昨年の秋ごろ、相談者が見つけた親子猫の子猫だと思う。
母猫は、3匹の子猫を連れていて、みなメスだったことになる。
5匹のメス猫が、それぞれ出産したら、15匹~20匹の子猫が
生まれていたことになる。

愛知県の猫の殺処分頭数は、長年、ワースト1だった。
コメントにいろいろ書いてくれる反対意見の人たちは
きっと愛知県民ではないのでは?
殺処分頭数のことなど気にしなくてもいいような、少ない県に
住んでいるのかも?
ただただ、その殺処分数の多さを恥ずかしく、情けないと思ってきた。
今、愛知県はワースト2になった。もうすぐワースト3くらいになるかもしれない。
私は今年になって、子猫を保護をしなくてもよくなった。
保護を頼まれても、その人自身が保護する場合に限り
里親さん探しに協力することに徹底した。

子猫の保護をする必要がなくなると、これまで TNR してきた
公園の猫たちを家にいれることができるようになった。
公園で餌を待つ猫は今、4匹。9匹くらいいたのに。
家に入れたのは3匹。そのうち、1匹は里子になった。

この3匹のことは、また防備録として書いておかなくては。



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公益財団法人どうぶつ基金に寄付をしていただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

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