名古屋市動物愛護センター オープン見学2014/03/27 23:08

3/21 (祝日)、名古屋市動物愛護センターの、「愛護館オープン」
を見に、動物ボランティアの大先輩 Aさんと出かけた。

Aさんは、再三愛護センターから、「見に来てください。ください」
と言われていて、驚くほど待遇が違うのだ。
これまで十何年に渡り、「ここがダメ、こんな扱いは虐待」
というような苦言を何万回も言ってきた方

まず、イシカワ所長の部屋に通されて、私はめちゃ驚いた。
イシカワ所長と正面きって向かい合うことになるとは思いもしなかった。
作業服を着た所長は、愛護推進員の報告会のときよりも
若く見えた。所長室は、和室 (仮眠室?) を改装したらしく
かなり狭いが、特別扱いされている犬をいれるらしい、キャリーが複数あった。

これまでは電話だけで話したことのある、ナルミ氏とも顔を合わせることができた。
そして、イシカワ所長に先導されて、 Aさんと私は、愛護館と管理棟を
くまなく見せてもらうことができた。

Aさんは、愛護センターに来るのが何年かぶりで、確かに室内はいろいろ変わったらしい。

以前、ナルミ氏に、「愛護センターで、里親会を開かせてほしい」
と、電話で交渉したとき、断られたが、そのときの理由は
『愛護センターには、そのための設備がないのです』 だった。

では、新愛護館はどうか?
あった!!!!! 2階の「ワンワン教室」というイベントルーム
広さは十分、イスもそろっていて、あとは長机があればいい。
この部屋の壁には、愛護センターの犬や猫の里親になった方からの
メッセージが吊り下げられていて、啓発にもなる。

「もう、『設備がない』 なんて理由で逃がさない」 と、心に決めた。
愛護センターには、「譲渡ボランティア」 という仕組みがあり
犬や猫をいったん、認定されたボランティアに譲渡され、
そのボランティアが新たな里親さんを探すことになっている。

そういう片棒を担がされているのだから、譲渡ボランティア自身が
もっと愛護センターに、「合同里親会」 の開催を働きかければいいのに・・・
とも思っている。
犬の集団お見合い会はいろいろ困難だと思うが、
猫の合同里親会であれば、これまでのノウハウの蓄積があるはず。
なぜ、もっと、愛護センターに働きかけ、変えていこうとしないのか?

愛護推進員見習いの私は、いずれ、ナルミ氏と面談するつもり

愛護館の1F には、薄いピンク色の手洗い場所が新たにできていて
犬や猫に触った家族の人たちは、いつでも手を洗うことができる。
さらに、「猫飼育室」 というどっピンク色のガラス張りの仕切りができていて
そこでは、「事業猫 (譲渡対象猫ではない)」とのふれあい体験ができる。
とても人なれした、若いねこたちが、任務を与えられて、「ふれあい」
を気ままに体験させてあげている。

しかし、このルームのピンク色のセンスの悪さにはあっけにとられた。
ピンク色を使いたいのであれば、せめて洗面台くらいの色にすれば
部屋の調和もとれるのに・・・。

しかし、もっと寒々としたのは、イシカワ所長の発言だった。
どっピンクの猫飼育室の前で
「ほんとに猫って可愛いですね。見ていて癒されますね」
というのだが、その目はサメの眼のようだった。
案内してもらっているからといって、相槌をうてるようなものではなかった。

この人の言葉には、心情というものを感じることができない。
・2008年の読売新聞の取材に 「安楽死をさせています」 と答えた
・ガス室に犬や猫を送ったあと、「今、おとしてきた」 というのは有名

その後、管理棟を見せてもらった。
これまでは、猫用の保護室がなかった とのことで、猫用のクレイトが
それはそれは十分揃えられていた。
さらにその、ステンレス製のピカピカクレイトは、通常は2段仕様。
でも、間仕切りを取り外せば、2段×2コ仕様に変えられる。
そのようなクレイトが、8コならんでいて、まだ猫は入っていなかった。

たとえば、多頭飼育崩壊現場からねこを複数保護することも可能になっている。

さらに、処置室や手術室も、準備が整いつつあり
「ここで、事業猫の不妊手術をします」 というから
「譲渡する猫の手術はしないのですか」 と質問してみたら
「それはしません」 と、無表情に答えた。
このときの、能面のような顔を忘れないでおく。

犬のクレイトはさらに整っていて、サイズも豊富。
さらに、災害用に備蓄もしている とのこと。

管理棟に保護されている、犬や猫は不審に思うほど少なかった。
Aさんの見解では、「このイベントに備えて、譲渡ボランティアに
とっとと引き渡したか、さっさと殺処分したか」 とのことだった。

これは、後日、地域ねこ応援団のセイケさんにも話したが
「譲渡ボランティアに引き渡したんじゃない?」 と同じような見解だった。



そういえば、16時ごろになりそろそろ帰ろうと思っていたら
「成犬の里親になりたいのですが」 という男性がやってきた。
まず、1F の、「犬ルーム」 で話をしていたが、女性の職員さんが
「今、譲渡できる犬がいないので・・・」 といいながら
隣の「多目的ルーム」 に展示されている、譲渡ボランティア団体の
犬の一覧表などを見せて説明していた。
いちおう、譲渡ボランティアを紹介することもあるらしいのだ。



コープ本山での 「猫の里親譲渡会」 にやってきた方が
「愛護センターに、猫をもらうための登録をして順番待ちしてます」
というから、「そんなの待ってたら、いつになるか分かりませんよ」
と答えて、「たぶん、センターから連絡はきません」 と独断で断言してあげた。
この方は、いちおう2匹めがくるかもしれないから (#^.^#)
フレンドリーな黒猫のトライアルをしてくれることになった。

愛護センターの内装はキレイになったらしい。
改装前のをほとんど知らないが、確かにキレイで、設備も整っているように思う。
この新装・改装費用は、愛護センターに持ち込まれる、猫の頭数が
圧倒的に減ったから、予算をやりくりできたのだろう。
2008年は、猫だけで、約5000匹を殺処分していたのに
昨年度は、1700匹余り。すでに、半分以下になっている。

ナルミ氏に電話していろいろ聞いていたとき
「もしも、持ち込まれる猫の数がもっと減れば、
 職員の意識が変わり、助けようという気持ちになれますか」
と、質問した。
「それは、変わります。必ず変わります」 と、答えてくれたのだ。

ナルミ氏はどうか分からないが、私はこの言葉を今でも覚えている。
持ち込まれる頭数が減った今、愛護センターの今後の考えはどう変わるのか

これこそ、私が推進員として、真っ先に聞いてみたい疑問点の一つ。



私たち 「天白トラブルゼロ!?」 は、公益財団法人どうぶつ基金(佐上邦久理事長)が主催する「さくらねこ不妊手術事業」の協働ボランティアです。
今回20匹以上(名古屋市緑区・昭和区・千種区・天白区)のさくらねこ不妊手術事業を行うにあたり、公益財団法人どうぶつ基金から9頭の不妊去勢手術費全額を負担していただきます。
公益財団法人どうぶつ基金に寄付をしていただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

どうぶつ基金

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コメント

_ りりママ ― 2014/03/30 03:19

いつも、潔のいい意見に感服します。
愛護館がオープンし、預かりボランティアや市民ボランティアなどと協同譲渡会開催するか?しないか?譲渡会の開催の件、今後とも要請を継続願います。委託ボラは、こうした要請をすべき意見は私も同感です。私も何度か要請をしましたが、譲歩なく。
その回答が今の動物行政のすべてを物語っていると納得し、諦め、憤慨しました。多額の税金を使って愛護館を新しくし、愛護センターが何を社会に還元した事業を行うのか?使った税金に担った事業展開を望みます。

_ むむ! ― 2014/05/20 16:20

野良猫問題にしても、この社会に存在するどの問題にも完全解決なんて不可能なものばかりです。
だから完全解決でなく対処法をするわけです。
面倒くさい問題は誰でも目を背け関わらないのが考えなくていいので一番楽です。
無関心でいればいい。
でも人間には良心というものがあって、弱いものを放っておけない気持ちがあります。
TNRや餌やりを非難する人がいて当たり前!
人は千差万別、それでいいんです。
だからこそ、放っておけない人が野良猫に愛の手を差し伸べてもいい!
餌をあげなきゃ解決する!殺せば解決する!
そんな簡単なものではないですよね。
不治の病には対処法という策をとります。
野良猫問題もそれだと思っています。
TNRをし繁殖を減らし、餌やりの方や協力してくれる方に術後の
猫の世話をしてもらう。
これも野良猫対策として成立する対応だと思います。
それを続けてくださってる事に尊敬します。
口で言えても頭で思っても、行動におこせる人、持続出来る人ってそうはいません。
それはそれでいいのではないですかね。

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