里子猫の家出 と 裁判員裁判2017/01/17 22:49

迷子猫 「さぶ」

1月7日、カレンダーの画像の解像度を上げて、最終作業にとりかかったとき、スマホにメッセージがきているのに気がついた。

それは、片目の黒猫ジャックが、「さぶ」 という和風な名前をもらった里親さんからのもの。
なんと、正月早々、さぶが家出をしてしまった・・・、1週間たつが帰ってこない・・という、とんでもないものだった。

どうしてこう、1週間もたってからメールしてくるのか、さらに、さぶの家出はこれで2回目で、1回目のときは1週間で帰ってきたのに、今回はまだで、近くを探してもまったく見当たらない・・・とあった。

怒り心頭になりつつも、いますぐにやってほしいことを返信した。
・警察、保健所等に連絡し、迷子の届け出をしておく
・さぶのチラシを作り、近所に配布する
・地元の情報誌のようなものがあれば、それに載せる
・ベランダの外に、さぶの臭いのついた砂をまいておく
・ドラフードを少々、皿にいれて出しておく
・ドライフードを袋にいれ、カラカラと音をたてながら、名前を呼んでさがす
・「くるねこさんのブログ」 に迷子猫の記事を載せてもらう

すると、「餌を出しておくと他の野良猫が食べてしまう」 という返事がきたため、野良猫に追いかけられて遠くへいくのもまずい・・と思い、「フードを出すのはやめておいてください」 とメールを返した。

さぶの迷子チラシを作り、添付するため E-mail アドレスを聞くと
「パソコンはあるが、ネットには繋げていない」 という返事。
いまどき、ネット難民かっ!! と思ったが、しょうがないから、
「ではこちらで作り、数枚を郵送しますから、配布してください」
と、メッセージを送り (里親さんと私は、iPhone 同士)、ムカムカしながら
カレンダー作業を中断して、さぶの SOS チラシを作った。

くるねこさんにもブログへの掲載をお願いしたら、すぐに載せてくれた。ほんとうにありがとうございます。
くるねこさんのブログ

里親さんにもこの記事を知らせ、書き込まれているコメントも読むようにメッセージしておいた。

里親さんは猫を飼うのは初めて。
でも、娘さんの意見もあり、目の不自由な猫を探してくれて、「片目の黒い男 ジャック」 を見つけてくれた。
ジャックは、「さぶ」 になり、剛毛だった毛並みは、里親さん宅でのシャンプーで、おどろくほど、フワフワになっていた。
後をついて回り、夜にはふすまをあけて部屋に入ってしまうほど懐いていた。

しかし、あきれるほどの不注意で、逃げてしまった 「さぶ」 は、これまた里親さんの、情報把握の雑さで、いっこうに居所をつかめない。

私が送ったチラシは、11日には届き、マンションの掲示板に貼ったらしい。近所の店にも貼る・・とのこと。
「なんで、ポスティングに行かないっっ」 と、また、腹がたってきたけれど、
この11日から13日まで、私は、裁判員裁判に参加していたのだ。
裁判中は、スマホは当然持ち込めない。
その日の予定が終わり、家に帰ってから、ようやくスマホを確認しては、
内心、カッカしながら、里親さんに、「次はこうして」 とメッセージしていた。

里親さんは看護師さんで、よく夜勤があるから、すぐにポスティングにいけないのはしかたがない。
15日ごろ、じりじりしていたら、ようやく 100部ほど近所にポスティング終了。

愛知・地域ねこ応援団のセイケさんから教えてもらった裏技を実践するよう連絡したが、どうもまだやっていないような気がする。
「さぶ」 は、マンションの近くに戻ってくるときがあるはず。
そのとき、里親さん宅は不在の確率が高い。
空腹の 「さぶ」 は、またどこかへ去っていくように思う。

マンションには、「迷子 SOS」 チラシを貼ったのだから、ベランダにトライフードを置くことを勧めた。
これも、15日の夜から、開始。

他の野良猫が食べてもそれはかまわない。
でも、まだ捕獲器を渡していないから、それの設置はできない。

里親さんの住まいは、刈谷市
セイケさんからの情報で、「刈谷地域ねこの会」 というグループがあることが分かった。
このグループは、刈谷市公認の活動をしているとのこと。
さっそく、里親さんに、この会へ問い合わせるように、メッセージした。

・飼い猫が逃げて、2週間経過している
・これまでの探索や行政、警察への連絡について
・ポスティング等で寄せられた情報について
・捕獲器を設置するときに、貸出ししてもらえるかどうか?
・他の猫が捕獲器に入った場合、「刈谷地域ねこの会」 のサポートを受けられるか?
・TNR のサポートを受けられない場合、捕獲した野良猫を解放することになるが、この町内が TNR 活動エリアである場合、迷惑をかけることになるが、了解してほしい

この 「刈谷地域ねこの会」 のサイトには、メールフォームがあるから、里親さんはそこに書き込みをしたが、まだ何の返信もない。

ベランダやその外に捕獲器を設置し、他の猫が入ったとき、その猫を預かりにいき、TNR するような時間もなければ、そもそも、動物病院の予約すらとれていない。
オスなら解放してもしょうがない・・・と割り切れるが、この時期にメスが入ったら、解放するわけにはいかないと思う。

このジレンマは、里親さんには理解できないもの。
どうも切迫感も危機感もたりないと感じる毎日なのだ。

さぶのチラシを500枚、コピーして、捕獲器を預けに行こうと思っていたら、16日から、車が車検に入った。
車検のついでに、キズやへこみの鈑金修理もお願いしていたから、
当分、自分の車を使えなくなり、しばし、普通車の代車を運転している。
ふだんは、軽自動車だから、借りた車で、刈谷市までは行きたくない。

それで、ラクスルに、チラシを 500部 白黒印刷の発注をかけて、里親さん宅に配送してもらうことにした。
早ければ、22日には、里親さん宅に届くはず。
ポスティングで情報を待ち、里親さんには、ドライフードとトイレをベランダに出し、「さぶ」 が飢えないよう、近くに隠れたままでいるよう実践してもらう。

16日夕方、刈谷市役所のゴミ減量等の担当部署に、「ねこの死体回収状況」 についてきくと、里親さんの町内とその周辺では、1月当初から16日まで、ゼロ とのことだった。

あまりにこの状況を理解できていない里親さんには、「迷子ネット」 の説明文の URL を送っておいた。
少しは自分でも勉強してください!!

ペットが迷子になったとき、確認・実行すべきこと



裁判員裁判は、貴重な経験だった。
担当した事件は、13日には判決がでて、名古屋地裁の公式サイトに載っている。
裁判員裁判に参加している間は、その内容はもちろん、いろいろな点で守秘義務があるが、判決がでたあとは、どのようなものだったか、周りに話して、「裁判員裁判」 について知ってもらいたい・・とのこと。

まあ、あれだけ気を遣ってくれたので、こちらも、PR に協力しようと思う。

平成28年の裁判員として名簿に載りました・・・という書類がきたのが、平成27年の11月。
でも、平成28年の11月になってもいっこうに徴集されないから、「名簿にのっただけ?」 と思っていたら、なんと平成29年1月に、裁判員裁判参加の手続きにくるように・・という通知がやってきた。

30名くらいの人たちが集められ、いろいろ確認され、よくわからないが、24名くらいになって、6名の裁判員と1名の補充裁判員が、パソコンによるランダム抽出で選出されるのだ。

こうして、私たち、名も知らない 7名は、3日間、同じ公判を体験し、傍聴にくる人たちを見て、証人の話を聴き、被告の話を聴き、検事の主張を聴き、弁護士の心情に訴える話を聴いた。

そして、用意された評議室に戻り、裁判官3名の方たちといっしょに、チームとなって、話し合った。
裁判は、1時間くらいで10分~15分の休憩がある。
その間に、裁判官と裁判員は、評議室に戻り、自由に飲み物を取り、トイレにも行き、短時間の話合いをして、すぐに裁判に戻るのだ。

裁判長は、ほんとうによく、私たちの意見を一人ひとり、順番に公平に聴いてくれた。
そして、私たち7名が意見を言ったあと、裁判官も一人ずつ、その人の見解を話してくれて、最後に裁判長がまとめる。

11日~13日の公判は、自殺目的の放火事件。
でも、幸いにも負傷者はなし。延焼もなし。被告も家族も無傷。

放火という犯罪の事実を争う裁判ではなく、被告が全て認めている事件の量刑をどうするか・・・ということがメインの裁判だった。

これまでの裁判記録がデータベースになっていて、同じような放火の条件をいれると、それの判決が重いものから順次出てくる。
それをかなり大きなディスプレイで、みんなで見るのだ。

一つの事件について、初めて顔を合わせる人たちと意見を交換し、しかも、裁判官の意見もそこで示される。
そうとうに面白く、貴重な体験だったが、量刑を考えるときだけは、ほんとうに疲れた。

居心地のよい評議室で、飲み物もお菓子もあるし、お弁当をみんなでいっしょに食べる。
時間になると、並んで裁判室へいき、席につき、その都度用意されている書類を確認しながら、証言や主張を聴く。
もちろん、写真はなまなましく、書類の内容は深刻そのもの。

一度、裁判員裁判に参加すると、5年間は、名簿に載ることがない。
私は一度参加してみたかったから、今回の経験はうれしかった。
名簿にのり、裁判員にクジで当たることは、ついていないのかもしれないが、それが、殺人とは無関係のものだったことは、幸いだったと思う。

でも、私たちが徴集された公判のあと、「名古屋大学1年生による殺人事件」 が、いよいよ裁判員裁判として始まることが分かった。
このモンスターのような事件には、興味があるから、せっかく裁判員として、クジにあたるなら、こちらのほうがよかったな・・と、不謹慎なことを考えている。



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