逃走ねこ 2カ月2012/01/22 23:49

どうぶつ基金 「この猫達の不妊手術(一部の場合もあります)は公益財団法人どうぶつ基金のTNR助成金(オス3000円メス5000円)にて行っています。」


コメントありがとうございます。
私たちが主張したいのは、飼い主のいないねことの共存
アレルギーや喘息の方々は、自分の言葉で
自分自身で、あるいは筆談で、主張もできるし、
症状を訴えて、診察を受けることもできる。
ねこは、水をかけられても、棒でたたかれても逃げるしかない。
ごはんに毒をいれられても、食べてしまうだろう。
だからといって、ねこには訴える能力はない。

国の偉大さ、道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る。
(マハトマ・ガンディー(=マハートマー・ガーンディー))
"The greatness of a nation and its moral progress can be judged by the way its animals are treated."(Mohandas Karamchand Gandhi)

先進国といわれる国々の中で、犬やねこの殺処分数がもっとも多いのが日本。
そして、日本のなかで、ねこの殺処分数ワースト1が、愛知県。
だから、名古屋市は、政令指定都市のなかで、ワースト1
殺処分数を減らし汚名を返上するには、TNR と里親さん探しの
二つの手立てしかないと思うから、継続していくだけ。



昨年の11月、たぶん、23日。同じ住宅の方の飼い猫が逃走したと、
その方が、チラシをもって、尋ねてきた。
ノラの子ねこの里親さんになって、約1年。
油断から逃走したそのねこは、目のパッチリしたキジトラ。
イチゴ模様の首をしている女の子。名前は「空 (くう)」

毎晩探しているが、家族にしか懐いていないそのねこは
見つけてもらっても、追いかけたら逃げてしまう。
飼い主さんは毎晩、仕事の後の夜、探し歩いていた。
すぐさま、住宅の敷地内や、車の下などに捕獲器を設置したが空っぽ。
しばらく日を空けて、また設置しようと思っていた、12月中旬。
キジのお尻を見かけたことがあった。
くう が逃げたというゴミ収集場所の、向かいに止めてある車の下に逃げていった。
そろそろ帰ったきたのかもしれない・・と思い、12/29~1/4
朝と夜、捕獲器を仕掛け続けた。

手術済みの黒猫が入り、解放。
1/2 には、白いボスねこが入ったが、予約も取れていないし
今は、くうちゃん狙いだから、解放。(二度と捕獲できない気がする)

自転車置き場の隅に、TNR したねこのためにエサを置いている。
このエサの食べられ方が、変わってきた。
なせがとてもあわてて食べているように、散らかっているのだ。
最初は、すずめが食べ散らかしたのか・・と思っていた。

次に、玄関のドアに、時々、オシッコがかけられるようになった。
マンション内をパトロールしている茶トラの「バニラ」がやったかな?
と、思っていたが、何年もパトロールはしていてもドアにスプレー
などしたことのないバニラが、突然そんなことをするのも不可思議。
ひょっとして、くうちゃんが帰ってきて、階段を間違えてスプレーしたのか?
メスねこも、何かあれば、スプレーする。

そして、1/22 日曜 の19時過ぎ、可燃ゴミを出しにいったら
収集場から、ねこが走り去っていった。
「あれは、キジ!!」 なんとなく、武者震いがして、すぐ捕獲器設置した。
15分後に見に行くと、キジトラが入っていて、ものすごい勢いで
私をめがけて体当たりしてくる。捕獲器のワイヤーに力いっぱいぶつかるのだ。
「あーー、これはたぶんオス。くうちゃんじゃないな・・・」と思った。
でも、確かめてもらうことにして、飼い主さんの留守電に伝言をいれて
その捕獲器を運んで、玄関に入れておいた。

耳カットはないから、くうちゃんでなければ、手術をしなくてはならない。
オアシスさんに、アイラの会を通してのみ予約できる病院の
手配をメールで頼んでおいた。

22時ごろ、飼い主さんと連絡がつき、その方はすぐに見に来てくれた。
「くうちゃん?  くうちゃんなの?」と、何度も捕獲器のねこに呼びかけた。

目がパッチリしているのは似ているが、首輪はもう取れていて
しかも、首輪をしていたような痕跡も認められない。
頭のあたりの模様や背中の黒いラインなど、ちょっと違うらしい。
捕獲器のワイヤーの隙間から指をいれて、触ってみると
そのねこは、まったく威嚇をしなくなり、噛み付くこともない。

鳴き声も、ねこらしい声に変わってきた。
威嚇はまったくない。くうちゃんのしっぽの先は、カギになっているという。
とにかく、洗濯ネットをもってきて、捕獲器から出してみることにした。
その方は、捕獲器からキジトラを引っ張り出し、しっかり抱っこしたのだ。

私は、逃げると思って、ヒヤヒヤしていたが、今から思えば
私たち人間は、「ちょっと くうちゃんとは違いますよね」と話していたのだけど
当のねこは、すでに、飼い主だと分かっていたに違いない。
抱っこされていても、抵抗しなくなり、お腹を見ても逃げようとしない。
徐々に、鳴き声は小さくなり、「くうちゃんのような声」に変わった。

その方は、「どっちか分からないけれど、引き取ります」と言う。
抱っこされて、ゴロゴロ言い始めたから、普通のキャリーに入れ替えて、
しっぽのカギとつぶらな瞳が、迷いネコチラシのくうちゃんと似ているそのねこを
もし違っていたら、女の子だし、手術を引き受けます と言って渡した。

1分くらい待ったかな・・。その方は、空のキャリーを持って戻った。
「くうちゃんでした。娘が、肩のヤケドの痕を見つけました」
えーーー!! では、ちゃんと帰ってきてたんですねーーと、泣きながら喜んだ。

こうして、くうちゃんは、約2カ月後、やっと家に帰った。
私は時々、しっかり防寒対策をした格好で、探していた飼い主さんを見ていた。
初めて外に出て、どこか分からないところまで行ったと思うけど、
くうちゃんは、ちゃんと逃げた場所に戻ってきて、慣れないフードを
食べ散らかして、でもお腹が空いてすいて、生ゴミを漁っていたらしい。

くうちゃんのための捕獲器設置、10回くらい。
11回目に成功。解放した白いボスねこは、またいずれ狙うつもり。
くうちゃんの飼い主さんに、レボリューションとネコ用のボディタオルをあげて、
オアシスさんには予約不要になったと電話した。

飼い猫が逃げたとき、飼い主さんがあきらめたら、きっとその手に戻ってこないと思う。



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