逃走した里子ねこ モカ 捕獲 -- 3 ― 2011/12/28 14:01
「この猫達の不妊手術(一部の場合もあります)は公益財団法人どうぶつ基金のTNR助成金(オス3000円メス5000円)にて行っています。」 |
「この中にモカがいる」 みなぎる緊張。
邸宅の奥さんと息子さんも協力してくれて、まずはガレージの
入口の近くから探し始めた。
「あっ、いたっ」と、奥さんの声。見ると、モカらしきシルエットが
車の下に走りこみ、対角線の方向に逃げるのが見えた。
よし!! あっちのすみっこを探せばいいんだ。
-- これで捕まえられる -- と、思ったのが油断を呼び、
ほんとうにモカがどこの隙間や物の間に逃げたのか
確認できていなかった。
今思えば、このようなときは、(広いガレージ など)
みんなで一斉に探すのではなく、誰かを司令塔にして
見張り役が必要だった。
2台の車の下を覗きこみ、タイヤの隙間を照らし
エンジンルームの中にはいったかと何度も見た。
ガレージは園芸用のものなどの倉庫でもあり、物がとても多かった。
お互いが探していなかったところを、別の人の目でみるといるかも?
という気がして、再点検したが、モカの姿はどこにもいなかった。
ニーナさんが、ガレージに入るモカを見つけたとき、
「モカの首輪の鈴が、小さく鳴った」という。
それはとても小さな音色らしいが、モカの走る姿を見たとき
鈴の音は聞こえなかった。だから、どこかに飛び乗るとか
ガレージの中に、仕切られている小部屋のようなところの
壁や階段に飛びついた音はしなかったはず。
モカが逃げるのを見たとき、目では追えなかったけど、耳は澄ませていた。
モカは、床のどこかに隠れている。
オアシスさんが、2種類のタモをもって、到着したから
もう一度経過を話して、探してもらったけれど、やはり見つからない。
あとは、仕切られた小部屋のあたりしか考えられない・・・ということになり
でも、上に駆けのぼったことはまずないから・・・と首をかしげながら
もう一度、小部屋と壁の隙間を照らして覗いてみた。
そこは、トタンの壁との間にものすごい隙間があって
懐中電灯の光が遠くまで届くようにおいて、壁に左の頬を
くっつけるようにして、目をこらすと、ねこの耳の先っぽのような
ものが見えた。でも、ここでまた油断はできないと思って
さらに頬をくっつけて、隙間の奥を見つめると、モカがいた。
「いたっっ、いたっ。モカがいた」と叫び、「モカ挟まってる?」と知らせた。
モカは、前足をそろえて座っていて、目を閉じているようだった。
オアシスさんも、ニーナさんも、「見る!!」 というから、その場から離れた。
ニーナさんが、「モカ、そんなとこに入り込んで、だめでしょ」と言っているのが聞こえてきた。
ガレージの外に出てみると、モカが入り込んでいる個所には
窓があり、その後方には、ドアもあった。
オアシスさんも出てきて、「このドアをあけて、棒でつついたら?」
ということになり、ニーナさんに奥さんに頼んでもらった。
すると、そこの小部屋もう完全に密閉していて、ドアも窓も
開けられない ということだった。
そのものすごい隙間を覗ける場所には、細長い竹の棒が
何本もあったから、隙間にそれをいれてみると、モカの背中に触った。
「じゃあ、S字フックをつけて、首輪を引っ張れるか?」
誰もがそんな神業みたいな棒の操作、無理だと思っただろうけど
やってみると、モカは、もう招きねこみたいに立ち座りしていて
首輪がかくれていて、まるっきりだめだった。
これは、モカがでてきてから、また捕獲挑戦だ ということになり
奥さんにその旨を伝え、私たちはガレージの外に出た。
雪は本降りのように降り積もり、頭や肩にあたって溶けていく。
「だいたい、7時40分~8時 には車を出します」とのこと。
ニーナさんが、「では、7時半にはきます」と答えていた。
モカが入り込んでいる隙間のそばに、捕獲器を置いた。
ニーナさんは、隙間から出たモカが、車の出勤のとき
ガレージから逃げないか? と心配していたけれど
臆病なモカは、たとえ、ガレージの扉のそばにいても
扉が上がり始める音をきいたら、怖くて奥へ逃げ込む。
何日もガレージにいて、扉の開閉というものを学習しないかぎり
モカは、こわくて逃げては行かないはず。という結論になった。
翌朝、この雪がつもり、それが私たちには幸いした。
7時半、ニーナさんからの電話で
「今日は、車は使わないそうです。」
ニーナさんからの連絡を聞き、飼い主さんは、仕事を休み
7時半前からガレージ前で、待っていたとのこと。
ニーナさんと飼い主さんが、いよいよ、モカの捕獲に取り掛かった。
モカは隙間からは出ていて、捕獲器は空っぽで、車の下に逃げ込み、
エンジンルームに入り込んだため、飼い主さんは、車の下に
潜り込んで、モカを追ったらしい。
そして、モカは、倉庫の中の、積まれたタイヤの後ろに隠れて
飼い主さんが、首根っこをつかみ、ニーナさんが持参した
洗濯ネットに入れて、やっと、やっと家に連れて帰ってもらった・・・。
モカは、飼い主さんが呼びかけると、隠れてはいても
「ふにゃああ」というような返事をしていたとのこと。
モカは、逃げたくて脱走したのではないのだ。
ちょっとベランダへの窓が開いていたから、出てみただけ。
モカは、たぶんいやだったろうけど、シャンプーされ
乾かしてもらって、部屋の中を探検し、それまでのベッドに入ったらしい。
こうして、飼い主さんと二人の生活に戻ることができた。
その日、ニーナさんはお礼のお菓子を買ってきてくれたから
夕方、あらためてお礼に伺った。
奥さんはびっくりされて、
「ボランティアと伺ってましたから、こちらもボランティアで協力したまでです」と言われた。
「もしも、庭で子ねこが生まれるようなことがありましたら
保護して里親さん探しをしますので、ご連絡ください」と
こんなことでしか恩返しできないなーーと思いながら、頭を下げた。
それから、ニーナさんが準備していた、「見つかりました ハガキ」を
以前にポスティングしたお宅に入れてまわった。
サンゲツの事務所では、外に出てきてくれたから
会ってお礼を言うことができた。
ねこが迷子になって、探索すると、期待以上にその周辺の
ノラネコや餌ヤリ情報を集めることができる。
「そんなことしても、探してもしょうがないでしょ」
というようなことを言われたことは一度もない。
もちろん、関心のない方からは、「迷い猫探し」のチラシを見ても連絡はない。
でも、自分も飼い猫が逃げたことがあるから とか
私も家にねこや犬 を飼っているから・・という方からの情報はとても助かる。
飼い猫や犬が逃げたとき、飼い主があきらめたら終わりなのだ。
置き餌を食べている、ねこが複数いる。
丸いミケは、妊娠していなかった。マエイモは手術していない。
今回は、捕獲器から解放してあげたけど、来年は TNR するからね。
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「この猫達の不妊手術(一部の場合もあります)は公益財団法人どうぶつ基金のTNR助成金(オス3000円メス5000円)にて行っています。」 |
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